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ロサンゼルスからお送りするドタバタ滞在記

アメリカの幼稚園② 〜ドタバタな申し込みとハチャメチャな予防接種〜

こんにちは。

アメリカの公立小学校付属Transitional Kindergarten (以下TK)にまつわるあれこれの続編です。前回は学校を決めるところまでの流れについて書きましたが、今回は私たちが体験した実際の申し込み手続き、そしてその後必要だった予防接種等についてお伝えします。

尚、アメリカは州ごと、市ごとに制度が異なるので、同じロサンゼルス郡でも市が違うと書類や必要事項が異なる可能性があります。これはあくまでも私たちが住む市の一例なのでご留意ください。

 

申し込み方法

必要書類

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地域の公立学校に申し込むためにはまず市のUnified School District(学校関係の役所)に出向き指示書を手に入れ、それを元に出願書類を揃えていきます。出願に必要な書類は市によって異なるかと思いますが、参考までに私たちが提出を求められた書類は以下の通りでした。

  1. 出願書(申込書・住居に関する書類・市からのお知らせ・母国語調査票・過去の停学/退学歴申告書)
  2. 保護者名のライフライン請求書2通 または住居の賃貸契約書
  3. 保護者の身分証明書
  4. 児童のBirth Certificate(出生証明書)
  5. 予防接種履歴書
  6. 健康診断の結果
  7. 歯科検診の結果

少し詳しく見ていきます。

1. 出願書に関しては市から渡された申込書にひたすら記入するのみ。専門用語が多く、英和辞書をフル活用しながら記入して私は結構時間がかかりました。

「市からのお知らせ」というのは長々と書かれている書類を読むと最後に誓約書のような部分があり、要は書類に同意して署名するというもの。幼稚園入園後にも実感したのですが、アメリカは本当に契約書社会で、何でもかんでも同意&署名を求められます。なんかトラブルがあっても「でもあなたここに署名したでしょ」の一点張りになるんだろうなぁと今から予測できちゃって嫌な予感。ながーいながい英文を読むだけで一苦労です。

ちなみに「誰々が子供を迎えに来ても絶対に引き渡さないで下さい」とのようなことを書く欄もあり、最初は何のことかわからなかったのですが…どうやら、DV等を理由に離婚した元パートナー等を書けるらしく。さ、さすがアメリカ…!と唸りました。

 

2. 我が家の場合アメリカに越してきて間もなかったので請求書が揃わず、アパートの賃貸契約書を持参しました。(この契約書もまた30ページくらいあって英語の長文がズラーーーーーーーーッと書かれているのを読んで各ページに署名しなければならず本当に本当に本当にしんどかった)

 

3. パスポートでOK。両親分のパスポートのコピーを取られました。

 

4. 出生証明書、アメリカで産まれると必ずもらえる公的証明書なのですが、日本人は持っていないですよね。問い合わせたところ、パスポートでOKでした。

 

5. これはアメリカの学校に入学するのに必ず必要になることがわかっていたので、日本にいるうちに病院に子供の母子手帳を持参し、英文の予防接種履歴書を作成してもらっていました。ちなみに地元の小児科で依頼したところ「え、英語はちょっと…」と渋られたため、海外駐在員用の書類や予防接種に慣れている都心の病院にお世話になりました。

ちなみに日本とアメリカでは予防接種の進め方が違うため(アメリカの方が進んでいて良いらしい)、長男は渡米後に追加接種する必要があるものが2本ありました。自費になっても日本にいるうちに事前接種できないか?と問い合わせましたが、不可とのこと。渡米後に接種するしかないようです。

 

6. 7. アメリカでは保険の関係で医療機関を受診することが難しく、また渡米したてでどこの病院に行けば良いかも判断できず(日本のようにフラッと病院に行ってもまず診てもらえません)困りました。渡米する前に日本で小児科の健診と歯科検診を受けて来て異常がないことを確認したばかりだったのですが、提出するのはカリフォルニアの医師/歯科医による健診/検診結果でないといけないとのこと。

うーむ、困りました。特に歯科。日本から入れる駐在用保険は基本的に歯科をカバーしておらず、アメリカで無保険で歯科を受診すると平気で数十万〜数百万円かかるようなのです。よって、なるべくアメリカで歯科にはかかりたくありません。むしろ一時帰国した方が安いくらい。というわけで正直歯科検診を受けさせることも極力避けたいわけです。

さて、ここからが自由の国アメリカの良いところ。

ちゃんと書類に「私は自分の意思で子供に今回の検診を受けさせないことを選択します」というチェック欄があるんですよね。理由は「経済的に困難なため カバーする保険がないため その他」等選べるようになっています。うちの場合は「カバーする保険がないため」にチェックを入れ、署名して提出しました。それは個人の選択の自由なので、誰にも何とも言われることがありません。もちろん我が子の健康は親の責任なので、今回健康診断を受けさせなかったことによるリスクは承知の上、今回はそのような状態で書類を提出しました。

 

以上が揃ったら改めてUnified School Districtのオフィスに出向いて提出です。

予防接種が終わっていなくても、一旦締め切りまでに上記の書類を提出し、7月末までに予防接種を受ければOKでした。

 

いざUnified School Districtへ!

書類にて営業時間を確認の上、直接行こうとしたその日。偶然会った方に「これから行ってくる〜」と軽く話したところ「念のため電話したほうがいいよ、急に役所が臨時休業とかアメリカあるあるだから」とアドバイスされました。

役所が臨時休業とかそんなことある?!流石にアメリカでもないでしょ〜 と受け流しつつ念のため電話してみました。

幸い営業しているようで「ではこれから伺って書類を提出します」と終話しようとすると…

 

役所の担当者:「明日から連休なのに私仕事が終わらなさそうだから、また連休明けにしてもらってもいい?」

 

…ハァァァァァ?!

そんなことありますか?普通。その時点でまだ朝9時半くらいですよ?終業間際ならまだしも。そんなアメリカにカルチャーショックを受けつつ、気の弱い私は "Oh....okay... Then see you next week." と言ってしまいました。

 

というわけで、気を取り直して翌週。

また朝になって念のため電話しようか迷いましたが、また「連休明けで仕事が立て込んでて…」なんて言われたらたまらないので、とりあえず行きました。笑

 

なんとか担当者に会ってもらい、書類を提出。

そして、先述の通り我が子は予防接種がアメリカのTK入園基準を満たしていなかったので、それを接種して来て後日追加提出、と言われました。

 

予防接種

薦められた病院と、適当すぎる対応

アメリカは保険の関係で外国人が病院にかかることは難しいし、何より渡米直後でどこの病院に行けば良いのかもわからず、役所の担当者に泣きつくと「じゃあここに行きなー」と軽〜い感じで隣市の病院のチラシをもらいました。

予約が必要かどうか等聞くと「予約は取ってくれないので直接行く、営業時間はここに書いてある通り」と言われたため、そのチラシを握りしめて後日その病院に行くと

予約も必要だし、営業時間も全然違って私たちが行った時は開いていなかったという最悪な感じでした。おいおいおい。

そして超感じの悪い窓口のおばちゃんに2週間後くらいの予約をなんとか取ってもらい、やっと予防接種日決定。

 

いざ、予防接種

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そして待ちに待った(?)予防接種日。朝の8時までに隣市の病院に行かなければいけない。子供2人連れてそこまで行くだけで大仕事です。

打たないといけない注射は2本。

  1. DTP/DT(四種混合 5回目&ジフテリア破傷風:日本で四混は4回のみ&DTは11歳で接種)
  2. MMR/Measles(麻しん風しんおたふく 2期:日本では年長の年に接種)

です。

日本では11歳で受ける予防接種を今受けるの?11歳になる時に日本にいたらどうなる?とか色々考えないといけないこともありますが、兎にも角にも、今上記の予防接種を受けないとアメリカの幼稚園には入れない。というわけで受けました。

 

予防接種が大嫌いで、今まで注射で泣かなかったことがない息子に「今日は2本だけだからね!すぐ終わるよ!2本だけ頑張ろうね!」とヤケに2本だけ2本だけを強調して話してしまっていた私。

診察室に入ると優しいお医者さんに「今日は3本だねー!」とサラッと言われて3本打たれそうになる。

 

待って待って!2本じゃないの?3番目ってなにーー?

と焦る私。と息子。

どうやら3番目とはA型肝炎とのこと。

 

A型肝炎って何?B型とC型なら知ってるけど…。それって幼稚園児に受けさせる必要ある?と診察室の中で迷いましたが、

先生「去年サンディエゴで流行して小さな子供が亡くなっているのよ。レストランで外食するだけで移る可能性があるの。」とのこと。

え?なにそれ怖い。

大体レストランで外食するだけで移るってどういうこと?と思いますが、まぁ従業員の手洗いが不十分だとそのようなことが起こりうるということらしいです。まぁ可能性としてはゼロではないですもんね…。ちょっとモヤッと感が残りつつも無料で接種してもらえるとのことだったのでお願いしました。

 

息子「2本って言ったのに〜!!泣」

 

そうだよね、ごめん…。でもこれは君のためなんだよ。というわけで3本摂取となりました。

 

そして先生より

「熱が出たら市販のタイレノール(解熱剤)飲ませてね」

とのこと。ゆるいな〜。

今まで日本で散々予防接種してきて一度も副反応で熱など出したことがない長男。油断していたら今回はまさかの発熱しました!どうして?アメリカの予防接種は強いとか…?そんなことありますかね?幸いすぐ下がり、タイレノールのお世話にはなりませんでしたが。

 

そしてトドメに先生より

「A型肝炎の2回目は半年後に受けに来てね〜。本当は1回15ドルなんだけど、予約の時に『家族にA型肝炎の人がいる』とか『レストランで働いてる』とか言えば無料にしてもらえるからね〜!」

と。

えーーー?!?!なにその適当な感じ!日本ではありえない。

この適当さ、アメリカの好きなところでもあり、呆れちゃうところでもありますね。カルチャーショックは多々ありますが、まぁ郷に入っては郷に従えというように、そんな適当さも笑って受け入れていきたいと思います。笑

 

以上、アメリカの幼稚園(Transitional Kindergarten)に申し込む際の手続きと予防接種についてでした。

 

違う話も挟みつつ、次回幼稚園について書く時は入園前の英語テストについてお伝えしたいと思います。